明るさに欠けた2022年
我々はコロナ禍以降、非常に先行きが読みにくい時代に生きている。
2020年は世界中がパンデミックの恐怖に陥ったが、3年目の2022年は更に難しい状況が増え、全体的に明るい話題に乏しい年だった。
年末にサッカーW杯で日本列島が歓喜に沸いたが、考えてみれば今年は冬季五輪の金メダルから始まり、野球界では大谷選手や村上選手の記録更新、森保ジャパンの大健闘と、暗い世の中に光を灯したスポーツ界は、良い意味での記録的な年だったかもしれない。
そのスポーツも想定外のことが起きたり先が分からないから面白いのであり、厳しい状況を乗り越えて勝利を得てこその喜びや感動がある。
2022年の3つの不透明感
世の中で勝っていくには、高い壁を上り、試練を乗り越えていくことが欠かせない。
住宅業界に限らないが、2022年の今、先行き不透明な3つの壁が立ちはだかっている。
1つは、3年間付き合って来たコロナ禍が一体いつまで続くのか。
随分ウィズコロナの状態に慣れたものだが、ウイルスが変異して再び猛威を振るいだしたら、再び世界経済を混乱させるだろう。
2つ目は地政学的なリスク。2022年は本当に世界に多大なダメージを与える戦争が始まり、このウクライナでの戦争はいつまで続くのか。
ウッドショック再燃やエネルギー価格高騰等、日本にもその悪い影響が波及している。
3つ目は、今のインフレ状況がいつまで続くのか。
日本のインフレは現時点で危機的なダメージではないかもしれないが、今の経済状況は普通ではない。増え続ける日本の借金、長期金利を抑え込んで、為替介入や株式購入で相場を動かす。
行き過ぎた円安は今は落ち着いているが、先行きは分からない。
■2022年、不透明な3つの要素を打破する
厳しい環境を打破するには?
ただ不透明で先行きが分からないのは今に限らず、いつの時代も当たり前のことである。
今出来る努力をし、先に何が起こっても対処できるようにしておけば大きく動揺することはないだろう。
外部環境はどうあがいても、どうにかなるものではない。
可能な限り先を予測して、例えば若年人口が減るのだから、住宅着工が減るという状況に備える。
そしてまず足元の厳しい局面を打破するために何を行うか。
システムを変えるのか、どのタイミングで新たな攻めの切り札を出すのか。
使える武器をどう使うかで勝負を有利に持っていける。そして諦めない強い気持ちも重要な勝利の要素である。(関)