「TACTリフォーム」第2号の取材で、数社のリフォーム専業会社にお伺いしました。
Webを活用した営業・販売活動に関するお話も多く伺ったのですが、リフォーム業界は、新築業界に比べてWeb活用が進んでいる印象を受けました。
Web上でのリフォーム販促を牽引しているのが「ホームプロ」というポータルサイトです。
ホームプロの特徴は、リフォーム検討客が、ホームプロ加盟のリフォーム会社に対して、匿名で相談できるという点です。リフォーム検討客はホームプロに会員登録し、検討中のリフォームについて相談を申し込みます。この相談内容は加盟リフォーム会社へ配信され、商談を希望する会社が先着順で対応します。現地調査までの商談は、ホームプロのサイト上で、匿名で行われます。
現在、リフォームポータルサイトは、新築・不動産で見られる資料請求型サービスではなく、ホームプロのような匿名商談型サービスが主流です。匿名商談型サービスの最大手であるホームプロを介したリフォーム工事の成約総額は、昨年1年間で約200億円にのぼり、リフォーム会社にとっては見逃すことのできない情報源となっています。そのため、リフォーム会社は必然的にWeb営業のスキルが磨かれていきます。このスキルを磨かなければ、匿名商談ではアポを獲得することができません。
先日取材したあるリフォーム専業会社は、ホームプロで年間10億円以上を受注しています。平均受注単価も300万円程度と、高水準です。
この会社では、複数名のWeb専任スタッフが24時間体制で案件対応を行っており、リフォーム検討客とやり取りするメールの件数も、1日100件にのぼるということです。1,000万円超の案件が、現地調査無く、Web上の商談のみで受注に至るケースもあるようです。
新築業界では、大手ポータルサイトはすべて資料請求型サービスのため、匿名商談型サービスは主流ではありません。しかし、たまたま新築業界にホームプロのような大手サービスが無いだけで、「できればWeb上で、匿名で相談したい」という見込み客のニーズは、少なからず存在しそうです。自社ホームページ内に「匿名相談」のコーナーを設置したり、お問い合わせのあったお客様に対するメールでの接客スキルを向上するなどの工夫で、こうした潜在需要に応えることができるかもしれません。(高田)
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