新年、明けましておめでとうございます。
本年も弊社、並びに「月刊TACT」、「TACTリフォーム」、「週刊エクスプレス」、「オンデマンド」など、どうぞよろしくお願い致します。
さて、今年は日本経済にとって、勝負の年とも言えるでしょう。まずはアベノミクスの経済政策による景気回復が第一ですが、企業業績は好調なところも多く、株価は年末に掛けてますます上昇、年末には日経平均は17,000円超えで動いていました。今年は20,000円超えの予測もあり、株価に関しては期待が持てる年にもなりそうです。
では昨年の住宅業界はどんなことがあったでしょうか。1月号のTACTでも取り上げますが、2014年の10大ニュースとして挙げてみると、以下のようなことがありました。
- <2014年10大ニュース>
- ① 消費増税駆け込みの反動減に苦しむ、戸建受注二桁減
- ② 前半は太陽光バブルに沸くが、九電ショックで再生エネ買取制度が見直しへ
- ③ ローン金利の過去最低利率更新が続く
- ④ 13年度決算、14年度第Ⅱ四半期までは過去最高決算も、下方修正相次ぐ
- ⑤ 相続税改正へ向け、賃貸市場は何とか好調を維持
- ⑥ M&Aや業務提携が進む(オープンハウスのアサカワ買収発表)
- ⑦ マンション市場が失速、供給は二桁以上減、価格高騰する
- ⑧ 円安、人手不足、景気動向による影響を実感
- ⑨ 自然災害多発、年初は雪による被害が業界に影響
- ⑩ 消費増税策送りが決定、計画見直し迫られるも安堵感は広がる?
2014年の住宅業界は明暗の分かれた年と言えるでしょう。戸建は反動減に苦しみ、建売分譲、マンションも失速しました。リフォームも受注は停滞したままですが、唯一賃貸住宅は、相続税改正の影響もあり、健闘している分野です。
消費増税駆け込みの反動減は、想定していた以上に長引き、9月までは多くの会社がマイナス受注となりました。増税後のローン減税拡充や支援策も大きな歯止め効果にはならなかったようです。
今年は増税の駆け込み、反動減という影響がほぼ解消され、市場環境は平常時に戻ると思われます。消費増税が1年半先送りになったことで、下期の受注は計画よりも落ち込むかもしれませんが、少なくともその後の反動減は回避できました。長い目で見れば、先送りになったことは、業界にとっても良かったのかもしれません。
厳しかった昨年に比べて、今年は気分的にも前向きになれます。10%への増税へ向けて、次世代型の住宅市場への多角的な対策を練って行く年になると思います。
今年も住宅業界にとって、皆様の会社にとってより良い年となりますよう、お祈り申し上げます。(関)
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