5月は株価が崩れるという予測に反して、5月の後半は日経平均株価が、21年ぶりに11日連続の続伸を続けました。バブル期以来のことだといいますから、とにかくここ最近にはなかった良い傾向が出ていることになります。時価総額ではバブル期を上回り、約600兆円と、25年ぶりに過去最高を更新してしまいました。
企業業績も好調です。トヨタ自動車の純利益2兆円突破を始めとし、東証一部上場企業の利益も過去最高を更新しており、円安の水準も12年半ぶりの124円台と、記録ずくめといった市場環境にあります。
さて、住宅業界はというと、大手ハウスメーカーの前期決算は、日本企業全体の好調さからは、取り残されたような結果となってしまいました。国内での市場が主力ということもあり、消費税増税の影響は大きく出ています。アパートで何とか支えましたが、戸建依存度が高い企業ほど、苦しい結果となったことは否めません。足元では、戸建住宅受注動向は回復傾向にはありますが、まだ本格回復ではなさそうです。
ただこれだけ外部環境が良いということは、住宅購入者にとっては非常に動きやすい時期であるはずです。金利も少し上がってきそうな気配もあります。昨年よりも良い環境が揃っているはずなので、今こそ営業強化すべき時だと言えます。
最近、東京の大手分譲系ビルダーのオープンハウスが、決算説明会を行いましたが、そこで言っていたのは、「株価が上がった週の週末は、反響も多く、売れ行きも良い」ということです。全てがそうではないかもしれませんが、株価上昇や景気回復といった環境は、住宅市場に与える影響はやはり少なくないということでしょう。(関)