11月受注▲1%、3カ月連続減/新春集客で幸先のいいスタートを!

大手メーカー10社の2015年11月受注はアパートを含む全体棟数伸率で前年同月比▲1%、3カ月連続減となりました。主力の戸建請負は後押し材料に乏しく、相変わらず長期化・様子見が目立つなど厳しい受注環境が続いています。2015年も残すところ2週間余りとなりましたが、結局、戸建請負市場は本格的な回復には至らず、残念ながら厳しい受注環境が続いた1年だったといえます。

一方、受注の先行指標である集客は9月以降やや活発化の兆しが見られます。大手メーカー10社の11月集客は全体で概ね前年同月比▲2~3%となりましたが、休日数(土日祝)が11日と前年よりも1日少ないため、休日1日当たりでは実質7~8%のプラス集客となります。まだ、消費税10%を意識した動きは目立たないものの、一部、消費税を意識した動きも出始めており、新春以降の住宅計画者の動きが期待されるところです。

但し、11月集客は2ケタ増のところもあれば2ケタ減のところもあり二極化の傾向がみられます。そうした中で、中堅メーカーの東急ホームズや三菱地所ホームは2ケタ増で頑張っています。両社に共通しているのはモデル前での声掛けに注力していることです。これまで両社はどちらかというとそうした取り組みに消極的だったということもありますが、声掛けを徹底することで集客のプラス基調を維持しています。

まもなく集客のヤマ場となる新春を迎えます。予定通り17年4月に消費税10%が導入されるとすると、16年9月にかけて受注の駆け込みがあり、ゴールデンウィークから6月頃にかけて集客のヤマが来ると予想されます。駆け込みの後には必ず反動があるため余り歓迎できるものではありませんが、新しい年2016年のスタートに弾みをつけるためにも、新春の積極的な販促仕掛けの展開と同時に、モデル前での声掛けなども含め新規客・管理客の呼び込みを徹底したいものです。(岩澤)

■住宅メーカーの主な新春の販促イベント
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