今年は住宅業界にとって、非常に重要な年でありますが、どうも年明けからあまりいいことがありません。今日の日経平均株価はついに、17,000円を割りました。中国の経済不安はまったく収まる気配は見せませんし、世界中で争いの火種もくすぶっています。スキーバスツアーの悲惨な事故もあれば、日本の芸能界もSMAP解散騒動から、なんだかゴタゴタした雰囲気が漂っています。今日の東京は、雪の影響で普段はあまりないくらい多くの鉄道で交通がマヒしました。何だかちょっと気分的に浮かない感じが、景気というものにも影響してくるとも思われます。
さて、それはそうと、住宅業界は今年、増税前駆け込みで上向きへと向かうシナリオを描く予定です。ただこのままではリーマン・ショックの再来で、再増税の再延期ということも、一つの可能性として頭に置いて動かねばなりません。
予定通りいけば、今年は7~9月に駆け込みが起きるはずですが、出来れば山も低く、谷もそれほどないという動向が望ましいはずです。そこで10%後の支援拡充ということも考えての緩和策は一つのやり方です。お客様にとっての増税後のメリットをアピールすることで、多少山谷を小さく出来るかもしれません。
増税後に、メリットが大きくなる2つの優遇策があります。1つは贈与税非課税枠の拡充です。現在の1,200万円から3,000万円まで拡充されるので、高額の贈与があるケースには10%後の方がお得になります。
もう一つは、すまい給付金の給付額拡充です。年収450万円~600万円くらいの世帯にとっては、30~40万円程度給付額が増えるので、増税分のデメリットをいくらか緩和してくれるケースも多く出るでしょう。つまりあまり焦って買う必要がなければ、10%後であってもそれほど大きなデメリットはないと言ってあげることも必要でしょう。前回の増税時の反省点を活かしながら、自社にとってより有効な増税対策を練って今年を乗り切りたいものです。まずは比較的余裕のある、6月までの前半戦が勝負です。(関)