ハウスメーカーの中でも、旭化成ホームズとセキスイハイムは、化学メーカーを出自とすることもあってか、ハード訴求に強みを持つ住宅会社です。旭化成では制震構造やALCコンクリート、光触媒塗装等による災害への強さやロングライフ住宅。セキスイハイムではユニット工法による施工精度や短工期、太陽光発電システムや快適エアリーによる光熱費削減や快適な室内環境などは、大きなアピールポイントとなっています。
この2社の広告においてここ1~2年で頻繁に見かける訴求が、アウトドアとのコラボレーションです。旭化成ホームズは作家のCWニコル氏をキャラクターに起用し、ゴールデンウィークやシルバーウィークを中心に屋上を利用したアウトドアリビングを提案しています。またセキスイハイムでもアウトドア用品メーカーのsnow peakとコラボレーションし、2階バルコニーからタープを張って日除けを作りテラスを半屋外の遊び場とするなど、“野遊び基地”と題して自宅でアウトドアを楽しめる工夫を取り入れています。
ハード訴求とアウトドア、一見不思議な取り合わせですが、両社とも外観はいわゆる箱型を主力としており、他社と比べてデザインはやや堅い印象があります。アウトドア用品による飾りつけや、オープンな間取りの提案は、実売よりも堅い印象をやわらげる集客ツールとしての狙いがあると思われ、従来の客層と違った来場を狙うという点からも興味深い取り組みと言えます。(平野)
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