16住宅メーカーの競争力分析

お待たせしておりました、弊社のロングセラー調査資料「住宅メーカーの競争力分析」の最新刊が8月25日(木)に発刊されました。本誌では、各住宅メーカーの販売実績を始め、全国販売ランキングや県別販売ランキングなど、最新の日本の住宅会社トレンドをご紹介しております。

今回特に大きく変動があったのが戸建におけるランキングです。これまでの日本の住宅市場において長く販売棟数№1を継続してきた積水ハウスに変わり、一条工務店が№1に輝きました。共に前年度よりは実績は落としていますが、積水の方が一条より落としたことで順位が入れ替わっています。

今年度については、まもなく半分が過ぎようとしています。今年は本来であれば消費増税の年で、受注もそれなりに良くなる筈でしたが、様々な判断のもと見送られ、その分の盛り上がりはありません。足元の低金利は外部要因としては良いとは思われるものの、それで動くのは土地なしや若年層といった、ローンが密接に絡むケースが中心で、消費税を見越して自社地を増やしてきた企業は比較的受注動向は良いようです。

一条工務店も自社地を積極的に増やしている1社です。現状の雰囲気では、今年度も棟数では一条が№1を獲得するものと見られますが、戸建売上=日本経済への貢献度という見方をすれば、まだまだ積水ハウスの方が規模は大きく、また国策である中古住宅流通やリフォーム拡大といったストックビジネスでの貢献度は積水ハウスが圧倒的で、両社の動向にはまだまだ目が離せないといったところです。(清水)

この記事の著者

清水 直人

住友林業(株)での8年間の営業現場経験の後、2001年3月に住宅産業研究所へ入社。現場営業マンや各地のメーカー・ビルダーへの直接取材を行い、時代にあった住宅販売戦術を分析。それらの分析情報をもとに研修・講演業務を実施している。
一方で月刊TACTなどへの執筆活動も実施。最近はアパート市場の販売分析にも注力し、専業会社他でも研修を行っている。

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