2016年も残すところあと3週間となりました。今年の住宅市場は主力の戸建請負が契約の決め手に欠く中で、様子見・長期化が目立つなど厳しい受注環境が続く一方、アパートは一時の勢いは感じられないものの都市部中心に好調に推移するという一年でした。
住宅計画者にとって低金利や各種支援策はプラス材料ですが、低金利の定着、消費税10%の先送り、景気の先行き不透明感などもあり、相変わらずなかなか契約の結論が出ない案件が目立つようです。
一方、受注の先行指標となる集客は、総合展示場中心に比較的活発な動きが続いています。来場者の中身も比較的濃く、着座・アポ・敷調などの先行指標も悪くないようです。それでもやはり、契約の決め手に欠くため、ランクアップや最後のクロージングのハードルは高く、契約見込み案件の翌月以降へのズレ込が目立ちます。
まもなく、集客のヤマ場となる2017年新春を迎えます。各社に、新春の販促について聞いたところ、ZEHや耐震など性能系中心に幅広い仕掛けが見られます。さらに、これから年末にかけて新商品や新提案、統一イベントなどの発表もあると予想されます。
受注環境は厳しい状況が続いていますが、住宅計画者は確実に動いています。積極的な仕掛けの展開、モデル前での呼び込み、中長期客の誘導などを徹底し、目標の商談絶対数を確保したいものです。
(岩澤)
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