新しい生活様式で変わる暮らし方
今のような暮らしが始まってもうすぐ半年になる。新しい生活様式で、あらゆることを我慢したり、諦めたりしながら、感染予防と経済を回すことを両立させるように試行錯誤を重ねる。
案外慣れてくるものもあり、旅に出たり、音楽ライブに行ったり、居酒屋でワイワイ飲むという至福の楽しみを奪われても、別の楽しみを見つけてそれなりに暮らして行ける。思えばステイホームの半年で、家の中ではどう過ごせばより暮らしを充実させられるかを考えることが確かに増えた。
住宅の売り方は脱リアルへ
コロナ前と今では家に求められる要素も違ってきたり、非接触、リモートの浸透、DXの進化で住宅産業の形も半年で急速に変わったと言える。
売り方としての変化は脱リアル化。住宅販売もオンライン化が進み、リアルな展示場やイベントに依存しない売り方をしなければならない。
マンションや戸建分譲は、契約までオンラインで進めていくようになりつつあるが、注文住宅でも例えば無人展示場や、専用ウェブサイトから申し込みをすればVR作成をしてもらえる無償サービス等、非接触のまま、ある程度家づくりを進捗できる。
マンションリフォームのリノベるは設立当初から、オンラインで時間を掛けて顧客の購買の熱を上げ、リアルへ誘導するビジネスモデルで、オンラインの中でファン化囲い込みが出来るノウハウがあれば強い。
家時間を充実させる住まいとは
在宅時間の増加に伴い、家の役割の多様化も進んだ。食事、睡眠、学習、仕事、運動、これらを全て快適に行える場所としての家が求められる。
積水ハウスは以前より家を世界一幸せな場所にすることを家づくりの方針に掲げている。仕切りのない大空間リビングで家族が思い思いに過ごすファミリースイートというコンセプトもまた、コロナ禍でより消費者に求められるところはあったかもしれない。
■積水ハウスのおうち時間を幸せにする5つの提案
発売当初の採用率30%から、19年度は50%、直近半年では59%へ高まっている。
8月よりリニューアルの「おうちプレミアム」を販売開始し、新仕様では梁型が出ない形で1階は7mスパン、2階は最大10mの無柱大空間を実現する。「在宅ワーク」「おうちでフィットネス」「うちde バル」などのアフターコロナ提案も加わり、住まい手の嗜好を追求する。
■ファミリースイート2階の最大10mスパン
家での過ごし方が人生の充実につながるようなそんな時代になってきた。
元々住宅業界は、家で楽しむ暮らしを提供して来たわけだが、コロナを経験して、ステイホームが根付いたこれからは、もっといろんなことが家に求められるようになるだろう。
住宅業界の果たす役割もより充実していく。(関)