大手住宅メーカーでもSNSの活用が増えてきました。SNSにもFacebookやLINEなど様々なものがありますが、最近「若年層」や「女性」を中心に人気を集めているのが、Instagram(インスタグラム)というSNSです。その他のSNSとインスタグラムとの違いは、写真投稿を基本とするSNSだという点にあります。
今のところ、住宅会社が展開しているインスタグラムのフォロワー数が多いのは、ハウスメーカー系ではなく、「無印良品の家」や「BESSの家」といったように、住宅の意匠に独特のこだわりや遊び心を求めるユーザーが多い会社で際立っています。このような会社で建てたオーナーは、こだわった内装や趣味などに関して「写真」を使って自発的に投稿することも多いような印象です。
また、同ツールを語る上で外せないのが「ハッシュタグ」という機能です。ハッシュタグとは、特定のテーマについての投稿を検索して一覧表示するための機能で、例えば、インスタグラム内で「#新築」と検索をすれば、新築に関連付けられた投稿を一斉に表示することができるというものです。
BESSのユーザーは、「#BESSの家」というハッシュタグを付けて投稿することが多いようです。ただし、これはBESS側が仕掛けた公式なものではなく、ユーザーが自発的にハッシュタグを付けて楽しんでいる結果だということです。つまり「BESS」ブランドが独り歩きを始めている状態であり、同社にとって非常に好ましい状況だと言えるでしょう。
メーカー系で言えば、積水ハウスの公式インスタグラムは既に1万人弱のフォロワーを集めています。ユニークな点は、戸建だけでなく「シャーメゾン」や「里山」といったテーマでも公式インスタグラムが立ち上げられている事です。
「シャーメゾン」公式インスタグラムでは積水ハウスがスタイリングした空間や、入居者の部屋の紹介などを雰囲気の良い写真とともに紹介しています。どちらかと言うと、戸建を検討するユーザーよりも賃貸入居者の方がインスタとの親和性は高そうで、部屋探しをしているユーザーにとって参考になるもので、「シャーメゾン」のブランディングや、ひいては入居付けといった効果も期待できるかもしれません。(関・和)