マネジメント力

昨日までの3連休で、弊社本社のリフォーム工事を行い、新たにセミナールームを新設致しました。リフォーム工事の打合せから始まり、当日の工事立会なども全て行いましたが、そこで改めて責任者=リーダーの重要性を目の当たりにすることが出来ました。

来てくれた職人さんたちは、延べで30名以上。パーテーション工事や塗装工事など様々な職人さんたちに力を借りましたが、特に注目したのが各種既存什器類の移設を行ってくれた業者さんです。

6~7名位の作業員さんとその会社の社員さん及び責任者の約10名内外の構成で作業を行ってくれましたが、作業開始前に全員に対して、段ボールの扱い方(段ボールの組み立て方法や、上ふたはどちらに向ける方が作業がし易いかなど)から、書籍の詰め方(右端から書棚にある順番通りに詰める…)、段ボールへのラベリング方法(ラベルは段ボールのどの位置に貼り、書き込む内容など)まで、事細かに説明。

更に作業が始まってからは、自身でも作業をしながら、都度全員の行動に目を配り、理解をしていない担当者への改善を促すなど全体のバランスを取りながら作業進行を行ったことで、ミス無く、誰ひとり手が空く状況にもならず、作業時間も予定より短く済むなど、極めて順調に進行させていました。

言いたいことは、責任者=リーダーが誰よりも率先して動いていたことです。そして、指示も命令口調では無く、当たり前と思えるレベルまで丁寧に説明し、更にメンバーが理解したかどうかを確認。作業中も都度のフォローを行い、軌道修正を行っていたことなど、きっと彼(責任者)がいなければ、ここまでスムーズには進まなかったと思われます。

上席者にとっては、当たり前と思えるレベルであったとしても、それが新人では当たり前で無いこともあるかもしれませんし、ある日突然メンバーに加わったケースでは、そもそも文化が異なり、全く理解できないケースもある筈です。

特にここのところ各社で取材をしていると、エリア毎の実績の差は、イコールマネジメントの差との声が高まっています。先日神奈川で聞いた積水ハウス全国戸建№1店長は、そのマネジメント力により、展示場来場者の4件に1件の受注を獲得しているそうで、どうもミーティングの進め方にポイントがあるそうです。

まだ数カ月は受注が厳しい時期が続くとは思われますが、同行することだけが上席者の仕事ではなく、集客・顧客管理・ランクアップなどの受注についてもマネジメントすることで、まだまだ余地はあると思われ、自身を一度振り返ってみる時間を作ることも必要に思われます。(清水)

この記事の著者

清水 直人

住友林業(株)での8年間の営業現場経験の後、2001年3月に住宅産業研究所へ入社。現場営業マンや各地のメーカー・ビルダーへの直接取材を行い、時代にあった住宅販売戦術を分析。それらの分析情報をもとに研修・講演業務を実施している。
一方で月刊TACTなどへの執筆活動も実施。最近はアパート市場の販売分析にも注力し、専業会社他でも研修を行っている。

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