大手ハウスメーカーの戸建住宅受注動向が、少し回復に向かってきています。積水ハウス13%増、大和ハウス5%増、住友林業は23%増、三井ホームは30%増で、大手8社全てが前年比でプラスに転じました。全社でプラスというのは、2013年9月の駆け込みの時以来のことです。まだまだ本格回復とは行っていませんが、明るい雰囲気にはなっていると思われます。
ここ最近は、買い時感が増している状況です。第一に景気。株価は一時的に2万円を突破するなど好調に推移して、企業業績も好調。賃上げも多くの企業で実施されます。
第二は、金利動向。2月はフラット35Sが1.37%と過去最低を記録し、3月、4月は少しずつ上がっています。もしかしたら、これから上がっていくかもしれないという先高感もあり、それでも極めて低い水準であることには違いありません。
第三は、税制。贈与税非課税枠の拡充、ローン減税、消費税8%、相続税改正など、住宅購入を後押しする税制は今年からも強化されています。
第四は、支援策。省エネ住宅ポイントの申請も開始し、フラット35Sの金利0.6%引き下げ、その他ZEH補助金もスタートしました。支援策は予算に限りがあるので、まさに早い者勝ち。早めの行動が求められます。
この勢いでしばらくの住宅市場は好調に推移していくと思われます。ただ次の消費増税も控えており、ここから新築市場も次の増税も見据えていかなければなりません。
周辺分野として、先日、大手ハウスメーカー10社からなる、スムストックシンポジウムも開催されました。良質な住宅を供給し、しっかりメンテナンスして、資産価値を保っていこうという試みで、これは住宅業界全体を良い方向に導く取り組みと思われます。これからは新築とストックをバランスよく事業展開していくことが求められます。 (関)