先月の徳島新聞で、下図のような大和ハウスの資産活用セミナー広告を目にしました。そのタイトルは「土地購入から始める賃貸住宅経営」というもの。全国ネットの土地オーナー組織を強みにアパート、店舗、商業施設と事業拡大を続けてきた大和ハウス。今年3月のJSKブログでは企業不動産の活用を目的とした同社のCREセミナーをご紹介しましたが、今回の広告は土地を購入して賃貸住宅を建てる「投資家」をターゲットとしており、個人の土地オーナー以外への事業提案は徐々に拡大しつつあります。
セミナータイトルは下記のようになっています。
- ●データで解説! インフレ時代の資産防衛としての賃貸住宅投資
- ●実例に基づく「間違わない為の相続税対策とは」
この「投資」と「相続税対策」というキーワードから、広告のターゲットは一定のキャッシュや金融資産を持ち、それらを不動産投資に回すことで相続税を回避したい高齢者層だと考えられます。特にここ1~2年は、都心のタワーマンションを相続税対策で購入するケースが目立っており、このあたりの層の引き入れを狙ってのことでしょう。加えて大和の強みは全国規模で土地オーナーと繋がっていることで、こうした所から発生する売却案件への対応力向上という面もありそうです。
このところ投資家向けに都内で中高層マンションの建設を提案するコンサルタントも居ると聞きます。土地所有者に対する仕掛けに留まらず、事業者に対する仕掛けも今後は広がっていくかもしれません。
(平野)
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