経済産業省が発表した「再生可能エネルギーの平成28年度の買取価格」によると、風力、地熱、中小水力、バイオマスについては、買取価格は据え置きとなりましたが、住宅用太陽光発電については、10kW未満・出力抑制対応機器設置義務なしで33円→31円と買取価格が引き下げられました。2019年には固定買取期間が終了する物件も出始めるため、「売電から蓄電へ」という新たな需要の発生が予想されます。
積水化学工業では、かねてより新型蓄電池の開発を進めていましたが、このほど「大容量フィルム型リチウムイオン電池」として事業化を開始すると発表しました。この新型蓄電池の特徴は、
①高安全 ~ 電気安全環境研究所の部品登録認証を取得
②長寿命 ~ 15年以上(使用環境による)
③高容量 ~ 一般的な市販蓄電池の約2倍
という3つを同時に実施した点にあります。高容量(省スペース)という特徴を活かすべく、定置・住宅分野と車載分野から市場投入を目指すとしており、まずは住宅メーカーへの採用に向けて、2016年度の生産開始・出荷を予定しています。住宅分野における事業規模は5年で100億円、車載分野では10年で1,000億円を見込んでおり、同社の中核事業に育てることを狙った戦略商品として注目です。(脇田)
ハウスメーカー関連商品市場