郵便局も、葬儀場も、建てられます

消費増税以降、ハウスメーカーの戸建受注は反動減からの回復が遅れている一方で、土地活用事業については堅調な動きを見せています。従来は土地活用といえばアパートが中心でしたが、ここ最近は店舗やコンビニエンスストア、病院、介護施設、物流施設、倉庫、駐車場など用途は多岐に渡ります。

下図は、積水ハウスが施工した宮城県の三陸郵便局と、大和ハウスが施工した福島県の葬祭会館のオープン記念広告です。一般に浸透している戸建やアパート以外の広告を打つことで、「あのハウスメーカーでは、こんな建物も建てられるんだ」と、土地活用事業の認知度を向上させる狙いがあります。

これは企業不動産の活用、いわゆるCRE戦略の一環でもあります。このところは個人が所有する好立地物件が減少しており、自社ビルや工場跡地など、好立地物件・大規模物件を所有する企業の不動産活用に注目が集まっています。企業が土地活用を行うにあたって、メニューがアパートだけでは提案として物足りなさは否めません。土地に対して、様々なメニューの中から最適な提案を行うことそのものが一つの価値として認知されつつあります。

戸建からアパートへ、そしてアパートから建築全般へ。ハウスメーカーの新聞広告も、徐々にジャンルを広げつつあります。(平野)

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