共働き世帯

内閣府が公表する「男女共同参画白書」によると、1980年以降、共働き世帯は年々増加しています。1997年に専業主婦世帯を上回ってからは次第にその差を広げ、2015年には専業主婦世帯687万世帯に対して共働き世帯1,114万世帯と、実に約1.6倍規模です。
住宅メーカーでは共働き世帯に向けた提案を進めています。積水ハウスは2009年に「トモイエ」という提案を開始し、共働き世帯の生活実態に基づいた5つの法則としてパッケージ化しました。現在では「すまい・すまいる」という住まいづくりを学ぶWEBサイトにおいて「トモイエLab(ラボ)」として提案しており、随時、リニューアルされています。
他社でも、共働き世帯向け提案に取り組んでいますが、ここ最近、改めて強化する動きが目立ちます。今年、2016年に発表された提案を見ると、

  • ■旭化成ホームズ 「同居・近居・遠居」~イマドキの共働き世帯+二世帯のコラボ
  • ■パナホーム 「カサート シェアデイズ」~家事楽+KodoMottoのコラボ
  • ■大和ハウス工業 「家事シェアハウス」~家事分担から家事シェアへ

などがあります。旭化成ホームズは得意の二世帯住宅と共働き世帯のコラボ提案、パナホームは家事負担軽減と子育てのオリジナル仕様をコラボ提案と、これまで個別に提案してきた内容を上手く組み合わせることで、共働き世帯にアピールしようという試みです。
 大和ハウス工業が11月28日に発表した「家事シェアハウス」は、分担からシェアへという家事に対する見方を変えようとするユニークな試みです。昨年、富山県で実施した共働き世帯提案が好評だったことから、今年11月に中部圏、来年1月より全国発売する計画です。ちなみに、富山県を含む北信越・中部地区は、全国的にも共働き世帯比率が高いことから考えられた企画とのことです。具体的には、

  • ①家事を効率的にする「家事シェア動線」
  • ②家事を家族事にする「家事シェアアイデア(7つ)」

から成る提案であり、家事シェア動線と3つ以上の家事シェアアイデアを採用したものを家事シェアハウスとして販売します。来年度、分譲物件や総合展示場モデルハウスにも積極的に展開し、注文150棟+分譲70棟の目標を掲げています。(脇田)

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