新年、明けましておめでとうございます。
本年も弊社、並びに「月刊TACT」、「TACTリフォーム」、「週刊エクスプレス」、「JSKテレビ」、「ハウスメーカーレポート」など、どうぞよろしくお願い致します。
さて、今年は住宅業界にとって、特別大きなトピックはありませんが、住宅ローン低金利の追い風は引き続きありますし、金利も底打ち感も出てきました。低金利で、まだ消費税8%のうちにと、多少急いで住宅購入に動くユーザーも出てきそうです。株価も大発会から500円近く上げ、景気の先行きも明るいスタートとなりました。
賃貸住宅は相変わらず好調で、供給過剰の声もありますが、今年も受注残がありますから、着工ベースでは上向く可能性も高そうです。住宅市場としては、あまり悪い要素もなく、特別良くはなくても安定的な動きとなりそうです。期待は出来る1年となるのではないでしょうか。
昨年の住宅業界を振り返りますと、どんなことがあったでしょうか。1月号のTACTでも取り上げますが、2016年の住宅業界の動き、ニュースの一部を挙げてみると、以下のようなことがありました。
<2016年業界ニュース>
●消費増税先送りが決定するが、マイナス金利影響で市場は上向く、着工増加
●相続税対策+超低金利で賃貸住宅着工が続伸、都市部では併用の多層階住宅も好調
●トヨタホームがミサワホームを子会社化など、住宅業界の再編が始まるか?
●4月熊本地震発生、10月には鳥取でも地震が起き、耐震性能への注目度が高まる
●ZEHビルダー登録制度スタート、登録増えるも8割は申請せず
●住生活基本法が改正、宅建法も改正
・・・・等です。
2016年の住宅業界は、あまり盛り上がった感じはありませんでしたが、賃貸住宅の勢いで住宅着工は予想以上に上向きました。また大手ハウスメーカーの戸建受注は今一つながら、業績は好調というところも多く、新築戸建という分野だけではない住宅業界がより一層色濃く出て来た年とも言えます。首都圏では中古マンション成約件数は伸び、新築マンションの発売戸数を年間で上回ったと見られます。昨年はストック市場へシフトしていく転換期になった年とも言えます。
今年もその流れは続き、住宅業界も大きな枠で変化を続けていくでしょう。今は新築市場も追い風が吹いています。ですから今年は新築を伸ばすチャンスでもありますが、次の増税後には新築住宅市場は、本格的に縮小期に向かっていくはずなので、大きな視点で成長できる会社にしていく心構えもしっかりと持っておくべきです。
今年も住宅業界にとって、皆様の会社にとってより良い年となりますよう、お祈り申し上げます。(関)